書道の美術館

会館建設募金趣意書

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晴嵐館 会館建設募金趣意書

 書家であり書教育者でもある大池晴嵐師は芸術院会員故豊道春海先生の高弟で、毎日書道展当初の運営委員、審査員等を歴任され、現在は名誉会員であります。また戦後の占領政策により壊滅的打撃をこうむった書道界の復活に奔走され、日展五科の創設にあたっては豊道先生の驥尾に付して尽力され、審査員、参事、評議員としての書壇の令名高く、その間愛知県教育委員会より表彰、中部日本新聞社より中日文化賞を受け、また愛知県文化功労者として表彰される等、その他全日本書道連盟理事、現在参与、第二次訪中文化使節として一カ月間中国各地を巡回、日中友好、文化発展のために寄与される等の功績を重ねてこられましたが、昭和三十九年日展の運営および芸術上の疑義を感じて脱退され、爾来東海書道芸術院にたてこもり、専ら書の研究と後進の指導に情熱を注いでおられるその高潔さは一同の認めるところであります。
 しかし師も既に齢七十を越され、かつ先年嗣子楓谷君に先逝され、その遺族たる未亡人と共に愛孫の成長を楽しんでおられます。われわれはこの老師を励ますと共に偉大なる師の功績を永久に後世に伝えるため晴嵐会館を建築し、これを財団法人組織として後継者に受けつがれるように企画いたしました。
 この建設用地としていろいろ候補地を検討した結果、財政上の理由から師の庭園の割譲を申し入れましたところ事情御賢察のうえ快諾をえました。この庭園は師が現地に居を構えられて以来十数年間、自己の構想によって造園された二百余坪の名園(時価一千万円以上)で、ここに近代的なセンスの中に古典的な趣をかねそなえた会館を建設し、師の手許にある作品中、大作、小品三十余点(推定二千万円余)と将来制作される公的・私的の出品物、研究物の寄贈をうけ後学者の学習に便宜を与えるとともに、師の波瀾を物語る起伏に富んだ庭園を来観者の心のやすらぎ憩の場所として公開することになりました。
 建設資金は広く一般の篤志者の寄付を仰ぎ財源といたしたいと存じますので、何卒事情御了察のうえ応分の御寄付をお願いいたします。

 募金目標額 二〇〇〇万円

  内訳
   建築費  1500万円
   基本財産  500万円

以上

財団法人 晴嵐館 会館建設委員会

財団法人 晴 嵐 館